それから私たち親子は、複数の学校の中から歴史ある2校に絞りました。
どちらも地域に根ざした教育を大切にしていることが伝わり、息子にとってどのような学びの場になるのか、より具体的に知りたいと思いました。
学校の雰囲気を知るため、それぞれのオープンキャンパスに参加しました。
パンフレットや説明会だけでは分からない空気感や、生徒さんたちの様子、先輩方の関わり方を自分の目で確かめたかったからです。
オープンキャンパスでは、実際の作業体験もありました。流通・工業・農業・家政・福祉など、さまざまなコースが用意されていて、見学だけでなく手を動かしながら学べる内容でした。
息子が体験したのは農業でした。
支援学級でも農業を経験しており、土に触れたり植物の成長を感じたりすることが好きな息子には合っていたようです。
体験前から楽しみにしており、始まると真剣に取り組んでいました。
この日は、なす、枝豆、ピーマンの収穫を体験しました。
収穫した後は、袋詰めもしました。
袋詰めでは、量りを使って1袋だいたい同じ重さになるようにと言われました。
傷つけないよう丁寧に収穫する作業は、見ている以上に集中力が必要でした。
息子は先輩の説明をよく聞きながら慎重に手を動かし、収穫した野菜を手にしたときには誇らしげな表情を見せていました。
私は、息子は丁寧な分、作業に時間がかかるのではと心配していました。
実際この日もゆっくりで周囲を待たせてしまいましたが、最後まで投げ出さず、自分なりに頑張っていました。
それでも先輩方や生徒の皆さんは急かすことなく、温かく見守ってくださいました。
先輩が一対一で丁寧に教えてくださり、息子も安心して取り組めたようで、親としてもありがたく感じました。
2校とも農業の作業体験を選びました。
どちらの学校も魅力があり、それぞれに良いところがあったため、この時点ではまだ1校に絞ることはできませんでした。
1校は、先生と生徒の距離がとても近く、学校全体の雰囲気が温かいと感じました。
先生と生徒が笑顔で楽しそうに会話している姿が印象的で、信頼関係が築かれていることが伝わってきました。
もう1校では、先輩が後輩に丁寧に作業を教えている姿がとても印象に残っています。
優しく声をかけながら分かりやすく教えていて、その姿はとても立派でした。
その様子を見て、「先生方の指導が生徒一人ひとりにしっかり行き届いているからこそ、先輩たちも自然と後輩を思いやれるのだろうな」と感じました。
どちらの学校もそれぞれ違った魅力があり、ますます学校選びに悩むことになりました。
学校説明会だけでは分からない関わりを間近で見ることができ、とても充実した時間でした。
実際に見学してよかったと心から感じましたし、息子にとっても貴重な体験になったと思います。
このあと参加した学園祭が、私たち親子の学校選びを大きく後押しすることになります。


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