🍀お世話される側から、お世話する側へ ― 支援学級で見られた息子の成長

支援学級に転籍した直後、息子はとても緊張している様子でした。

新しい教室、新しい先生、新しい友達。

慣れない環境に戸惑っているのが伝わってきて、私は「本当にこの選択で良かったのだろうか」と何度も考えました。

すぐに学校生活に慣れるタイプではなかったので、毎日心配しながら送り出していたことを今でも覚えています。

ですが、そんな心配とは反対に、息子は少しずつ学校生活に慣れていきました。

家でも学校の話をすることが増え、表情も少しずつ明るくなっていきました。

そして何より、できることが少しずつ増えていったのです。

例えば、クラスの代表として全校生徒の前で発表する機会がありました。

支援学級は少人数だったため、代表になる機会が順番に回ってきます。

以前の息子なら、人前に立つだけでも緊張してしまい、とても考えられなかったことです。

親としては、「ちゃんと話せるかな」「緊張してしまわないかな」と心配でした。

ですが、その経験を積み重ねることで、人前で話すことへの苦手意識も少しずつ減っていったように感じます。

このような経験は、息子にとって大きな自信につながったと思います。

実は私自身も、子どもの頃に全校生徒の前で発表する機会はほとんどありませんでした。

だからこそ、息子には貴重な経験をさせてもらえたのだと感じています。

また、後輩のお世話をする姿も見られるようになりました。

後輩は4人いました。

担任の先生とサポートの先生だけでは手が回らない場面もあり、息子も自然と後輩のお手伝いをしていたそうです。

その話を先生から聞いた時、私は本当に驚きました。

支援学級へ転籍する前は、息子は周りの人に助けてもらうことの方が多かったからです。

まさか息子がお世話をする側になるなんて、想像もしていませんでした。

後輩に優しく声をかけたり、困っている子を手伝ったり。

そんな姿を知った時、「こんなに成長していたんだ」と胸がいっぱいになりました。

先生からも「とても助かっています」と声を掛けていただき、息子は人に頼りにされる喜びを知ったようです。

今では、人のお世話をすることが好きになりました。

誰かの役に立てることが嬉しく、自信にもつながっているように感じます。

支援学級での生活は、勉強だけではありませんでした。

人との関わり方や思いやり、責任感など、将来社会に出てから必要になる力も、日々の学校生活の中で少しずつ身につけていったのだと思います。

そして、私が一番驚いたのは、絵がとても上手になったことでした。

実は私自身も絵が苦手で、家では教えてあげることができませんでした。

ある日、学校で描いた自画像を見せてもらった時、「本当に息子が描いたの?」と思わず聞いてしまったほどです。

それくらい上達していました。

美術の先生が一人ひとりのペースに合わせて丁寧に指導してくださり、息子の良いところを伸ばしてくださいました。

少人数だからこそ、一人ひとりの得意なことや苦手なことをしっかり見てもらえる。

それは支援学級の大きな魅力の一つだと感じています。

支援学級へ転籍する時は、不安でいっぱいでした。

「この選択で良かったのかな」と悩んだ日もありました。

ですが、今振り返ると、その不安は少しずつ安心へと変わっていきました。

息子は勉強だけではなく、人との関わり方や思いやり、自信を身につけ、大きく成長していました。

お世話される側だった息子が、お世話する側へ。

自信がなかった息子が、誰かの力になれる存在へ。

その成長を一番近くで見守ることができた私は、本当に幸せだったと思います。

もし今、支援学級への転籍を迷っている保護者の方がいるなら、すぐに答えは出なくても大丈夫です。

私もたくさん悩みました。

でも、子どもに合った環境で過ごすことは、学力だけではなく、自信や心の成長にもつながることを、息子が教えてくれました。

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